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こんにちは。 FIREラボのひこすけ(@hiko_fire)です。
貯金0円だった25歳からFIREを目指し始め、28歳(2021年)で退職、杵築市でサイドFIRE生活を始めました。
このページでは、
FIRE(早期退職)後は失業給付を貰うのがいいって聞いたけど、実際にFIREした人はどうしてるんだろう?
という疑問に対し、実際に2021年8月に退職した僕の事例を紹介します。
- 実際にFIRE達成した人が失業給付をどうしたか分かる
- あなたが失業給付を貰うべきかどうかの判断材料になる
FIRE後は失業給付を貰わないことにした
退職後は失業給付を貰うのが定石です。
しかし先日ツイートしたとおり、僕の場合は貰わないルートを選ぶことにしました。
ちなみに失業給付ですが、貰わない作戦でいこうかと。
それよりも、
・事業所得の経費積み増しによる給与所得の無税化:30万円
・杵築市移住の補助金:30万円
の合計60万円を狙った方が金額的にも、今後の投資としても良さげな感じがします。この辺の作戦はまたブログにまとめるからご参考に!
— ひこすけ@28歳900万でサイドFIRE (@hiko_fire) August 31, 2021
ちなみに失業給付の貰える額などはこんな感じでした。
- 支給月:3ヶ月(自己都合なので)
- 支給額:約17万円/月(前職給料から計算)
- 満額 :約50万円
ツイッターでも、
失業給付は貰わないんですか?
失業給付を貰う間はバイトすると支給額が減りますよ
といった、「失業給付を貰う前提」の話が多かったです。
ひこすけ助手
失業給付より節税効果&補助金がお得だった
ではなぜ失業給付をみすみす逃すようなことをするのか。
それは失業給付を貰うよりお得な選択肢があったから。
失業給付を貰わない金額的な理由は2つなんですが、それに加えて付加価値的な2つの理由もあわせ、4つの観点から解説していこうと思います。
風空(ふぁそら)所長
ひこすけ助手
[金額1] 事業所得の経費積み上げによる給与所得の無税化:30万円
1つ目の理由は、
事業の経費を積み上げれば2021年1~8月分の給与所得の税金を無税化できる
という方法を使えるから。
いわゆる『損益通算』というやつですね。
詳しい計算はここでは割愛しますが、税金の支払額を比較するとこんな感じになります。
- 給与所得で本来払うはずだった税金:51万円
- この作戦で支払うことになる税金:14万円
(経費積み上げで減る税金:37万円)
ひこすけ助手
[金額2] 杵築市移住の補助金:30万円
2つ目の理由は、
(僕の場合は)個人事業主になると杵築市移住による補助金が貰える
から。
ちなみにこの情報は『55ドライブ』というYouTubeやブログを運営されていて、杵築市に移住された『たかっかさん(@55drive_takakka)』の動画を観て仕入れたものですw
参考 たかっか@55ドライブYouTube 参考 トップページ55ドライブひこすけ助手
補助金の概要をかいつまんでご説明すると、
名称
新型コロナウイルス感染症拡大にともなう杵築市テレワーク定住促進補助金について
条件
大分県杵築市に住民票を移してテレワークを開始した人
補助金
単身世帯:30万円
2人以上:50万円
URL
https://www.city.kitsuki.lg.jp/soshiki/1/machidukuri/ijuuteijuusokusinn/6841.html
という感じ。
WEBで仕事ができる人にとってはそこまでハードルの高くない補助金です。
これが僕の移住した2021年8月現在でも使えるようなので、ありがたく使ってみようという算段を立てたワケ。
ひこすけ助手
風空(ふぁそら)所長
ひこすけ助手
風空(ふぁそら)所長
[付加価値1] 設備投資による今後の収入増&自己実現の可能性増
付加価値的な理由の1つ目は、
経費積み上げによる設備投資で収入増&良い機材が使えるから自己実現の可能性も高くなる
と見込めるから。
もし失業給付を貰う選択肢を取れば、経費を積み上げる必要はありません。
そうなると先日買った40万円の液タブはもちろん、
- 1台5万円の電動昇降デスク*2台
- 液タブ用PCのスペックアップ
- IPad+Apple Pencil
- 参考書籍
などなどを買う余裕ができず、いつまで経っても生産性の低い環境で夢を追い続けることになってしまいます。
そうなるとイラストや文章で収入を増やすのも遅れますし、自己実現もできないかもしれない。
確かに失業給付を貰った方が確実かもしれません。
でもたかがこのくらいのチャレンジを避けてみすみすチャンスを逃すなんてことはしたくないなと。
たまには自分に賭けてみようと考えたワケです。
[付加価値2] 3ヶ月だとしてもチャレンジする時間を減らしたくない
付加価値的な理由の2つ目は、
3ヶ月だとしてもチャレンジする時間を減らしたくない
ということ。
僕の場合失業給付はMaxで3ヶ月貰えます。
それはすなわち、3ヶ月は何かしらの求職活動に従事するということ。
もちろん活動自体は大したことないかもですが、
- 作業時間
- 待ち時間
- 移動時間
- 思考時間
- 脳のリソース
などなどをこんなことに割きたくないなと。
一体なんのためにお前はFIREしたんだと。
そう思うと、この時間やリソースがすごく惜しいなと感じてきたんですよね。
ただし懸念点はある
とはいえ僕の作戦は完璧でもなく、様々な懸念点が残されています。
風空(ふぁそら)所長
事業所得と認められるか不明
給与所得と損益通算してトータル赤字にするためには、このブログやアフィリエイトの収益が『事業所得』なる所得区分であると認められる必要があります。
僕の場合は継続性はあるのですが、額が少ないのがネックになるかなあと感じています。
とはいえ申告してみないことには分からないので、実際に認められたかはまた結果報告しますね。
詳しくは同じようなスキームの説明をしている『無税入門』という本を読んでみてください。
実際に出ていく現金は増える
この作戦だとトータルでお得な金額は確かに増えるのですが、実際に手元から出ていく現金はむしろ増えます。
試しに、
『A:失業給付を貰う場合』
vs
『B:経費積み上げ&補助金作戦の場合』
で手元を出入りする現金を見てみましょう。
A:失業給付を貰う場合
出ていく現金
税金:50万円
入ってくる現金
失業給付:50万円
合計
±0万円
B:経費積み上げ&補助金作戦の場合
出ていく現金
税金:14万円
経費:120万円
入ってくる現金
補助金:30万円
合計
-104万円
このとおり、手元から出ていく現金は100万円も多くなります。
(37万円分は税金じゃなくて自分のために使えるけど、そのためには出費も増えるということ)
ひこすけ助手
でもこれだけの出費で長年の夢が近づいて、生産性が上がって日常の生活も豊かになるなら、全然悪くないと思うんですよね。
この100万はもう、『約束された勝利の剣』ですよ。
ここで引き抜かずしていつ抜くのか。
ひこすけ助手
ちなみにプランBではまだ『健康保険』の支払いが残っています。
ここも完全に無税にするとなると……
C:健康保険の支払いも相殺する
出ていく現金
税金:0万円
経費:225万円
入ってくる現金
補助金:30万円
合計
-195万円
なんと225万円ほどプラスで経費を積む必要がありますw
さすがにこれはリスクがデカいのと、ここまでお金を使うのも難しいので今のところは断念してます。
補助金は5年以内に杵築を出ると要返却
次に杵築市の補助金の件。
支給条件を詳しく見ると、「5年以内に杵築を出るなら、早く出た分だけ返却しなさい」とあります。
つまり、
居住年数 | 貰える額 | 返却額 |
1年 | 06万円 | 24万円 |
2年 | 12万円 | 18万円 |
3年 | 18万円 | 12万円 |
4年 | 24万円 | 06万円 |
5年 | 30万円 | 00万円 |
となるワケですね。
まあ杵築を出るつもりは今のところ無いからここはいいかなと。
出るとしたら、
- 財政難で公共サービスがとんでもなく改悪される
- 家賃が4~5倍に上がる
- 仕事で東京などに出る方がチャンスを掴める
- 介護などで地元に戻る
くらいですかね。
まあ未来のことはよく分からないし、直近5年だと何も起こらないと思うので良しとしましょう。
勉強に使った書籍
数年前までの僕だったらこんな作戦は思いつきもしませんでした。
でも色々な書籍などで勉強を重ねることで、ようやく自分のものにできたと思います。
税制や社会情勢は刻一刻と変化するので、あなたがもし実践される際は、ぜひ知識を自分のものにした上でチャレンジしてみてくださいね。
参考にした書籍を紹介しておきます。
FPの教科書
これが一番タメになりました
税をはじめ、日本のお金の仕組みが一通り分かります。
資格は受けなくてもいいですが、損する確率が減るのでFIREを目指すなら内容は把握しておいた方が良いかと。
無税入門
今回の作戦を実行するにあたってメインにで参考にした本です。
この方は同じ方法を使って何度も給与所得で課税された税金を取り返しているそうな。
僕的には税務署とのやり取りの話などが特に参考になりました。
これは実際に体験しないと分からないですからね。
お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!
「FIRE後も好きな仕事を個人事業主としてやる予定だ」という方には、この本も参考になります。
収入が100万円程度しかなければあまり関係ないですが、それを超えてくると参考にできる部分が増えてくる感じですね。
おわりに
「失業給付は貰う方が得」
なんて漠然と思ってましたが、FPの勉強をしていたおかげでもっとお得な方法にたどり着けたのはラッキーでした。
退職のタイミングや今後どうしたいかによって最適な選択肢は変わってきます。
FIREまでまだ時間があるという方は、一度考えてみるのもアリですね。
ひこすけ助手
以上、FIRE満喫しつつラノベ作家&神絵師を目指すひこすけ(@hiko_fire)でした!
Have a nice FIRE!
機会損失を避けたいということならいいんでしょうが、タイトルの「お得なパターンを発見」は違いませんか?
失業給付もしくは再就職手当をもらえる条件を満たしてから、開業すれば両方受けられるわけで、片方しか受けない場合よりお得に決まっています。
いつもコメントありがとうございます。
(僕の場合は)お得なパターンだったって感じですね。
またとおりすがりさんのおっしゃる『両方受ける』は以下の2点から無理でした。
1.給与所得との相殺をするには2021年に申告して事業所得として認められなければならない。そうすると実質的に開業届を出す必要があるが、その場合は失業給付が受けられない。
2.杵築の補助金を貰うには、2ヶ月以内に開業届の控えを提出しなければならない
だから今回は記事に書いたパターンを選んだわけですね!
いつも参考にさせていただいています。
質問させていただいて恐縮なのですが、
経費につかわれた120万円は、翌年以降も赤字として控除に使えるのでしょうか?
>einsさん
結論としては、2021年のみ経費になるものと、減価償却といって数年に渡って分割して経費(赤字)になるものがあります。
通常は10万円以上のものは数年に渡って減価償却しなければならないのですが、個人や中小企業であれば、30万円以下のものは一括償却といって1年で丸ごと経費にして良い制度があるんですね。
それを利用することで僕の場合は、
・液タブ:40万円→4年で償却(10万円ずつ毎年経費にする)
・PC:25万→1年で償却(2021年に一括で経費にする)
という感じになります。
参考になれば嬉しいです!
ひこすけさん返信ありがとうございます!
減価滅却などについて知らなかったので助かりました!